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【タックル法律講話】後を絶たない「いじめ自殺」 しかし、学校の責任にするだけでは解決しません。 危険察知本能、防衛本能、自尊意識の回復が必要です。
2016/03/17
後を絶たない「いじめ自殺」
しかし、学校の責任にするだけでは解決しません。
危険察知本能、防衛本能、自尊意識の回復が必要です。
親の責任は?
学校でのいじめを苦にした子供たちの自殺はあとを絶ちませんが、最近は大人の世界でも、いじめ、セクハラ、パワハラを苦にした自殺が増加傾向にあります。先日、海上自衛隊呉基地で、男性隊員が拳銃で自殺を図り寝たきり状態になったのは上官によるいじめが原因だったとして、両親が国に3500万円の損害賠償を求めて提訴するというニュースがありました。
この事件も子供たちの自殺も、実に痛ましい事件です。
しかし、これらの事件の中には、いじめと自殺の因果関係に疑問が残るケースもあります。例えば、少しからかわれただけで自殺したという事件を聞くと、「えっ?それぐらいのことで死んでしまうの?」と思うことがあります。どんないじめに遭っても自殺しない子供もいますし、逆に、ちょっとしたことで自殺してしまう子供もいます。
いじめに自殺の全ての原因がある、というのは無理があるような気がします。いじめはあくまでも「引き金」であって、それまでの本人の人生観や精神状態、家庭環境にも原因があります。特に、子供が自分の命を粗末に考えてしまう虚無感に陥ってしまうのは、親子関係に原因があることが多いのではないでしょうか?親子の絆がしっかりしていれば、子供は死ぬ前に絶対に親に相談するはずです。
動物としての本能を呼び覚ませ!
我が子が自殺して初めて「悩んでいるとは思わなかった」「可哀想だ」と嘆き悲しむ親の姿を見るにつけて、「なぜ、一番身近で頼りにされるはずの親が、子供のSOSに気づかなかったのか?」という疑問が拭えません。子供を亡くされた親御さんには酷な言い方かもしれませんが、子供の心の叫びを聞けなかった親にも責任はあると思います。それを全て学校の責任にして声高に糾弾している親の姿を見ると、違和感があります。
確かに、学校側がいじめを察知していなかった過失はありますが、「いじめ」というものが人間社会で不可避なものである以上、子供が自殺する兆候に気づいてあげられなかった親の責任も大きいと思います。
現代人は、「人間は動物である」という本能が弱まっています。「危なければ逃げる」という動物としての危険察知本能、防衛本能を取り戻さなくてはなりません。「生きてこそ人生」です。親からいただいた生を精一杯生き抜くという死生観が無いのか?あるいは、「逃げてはいけない」「親に迷惑をかけてはいけない」と思い込まされている「いい子」が増えて、逃げ場が無くなっているのか?
自殺する子は「自分の命は軽い」という虚無感に囚われています。子供の自尊意識を育み、親が子供の心の叫びをしっかり受け止める絆を再構築しなくてはなりません。皆さんは、どう思われますか?