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「東京高裁の岡口基一判事、不適切ツイートで厳重注意処分!」フォーネット5月号に掲載されました。

2018/05/01

東京高裁の岡口基一判事、不適切ツイートで厳重注意処分!
「開かれた司法」を目指すのであれば、裁判官がもっと自由な発言をしてもいいのではないでしょうか?


ツイッターで配慮のない投稿

平成27年に東京都で女子高生が殺害された事件に関し、東京高裁は、岡口基一判事(52)に対し、「ツイッターで配慮のない投稿をした」として厳重注意処分としました。処分理由は「裁判官として不適切で、裁判所に対する国民の信頼を損なった」というものであり、岡口判事は「注意を受けたことを今後忘れないようにしたい」と話しましたが、今後もツイッター自体は続ける意向を示しました。
岡口判事はツイッターで、「首を絞められて苦しむ女性の姿に性的興奮を覚える性癖を持った男、そんな男に無惨にも殺されてしまった17歳の女性」などのコメントを投稿し、この事件の判決文を閲覧できる裁判所ウェブサイトのURLを貼り付けました。
これに対し、殺害された女子高生の両親が「被害者の尊厳への配慮が全くなく、ちゃかしていると感じる書き込みで、強い憤りを覚える」と抗議していたのです。
本来、性犯罪の判決文は裁判所ウェブサイトには掲載しないことになっていますが、担当者のミスで掲載されてしまっており、これをそのままツイッター上で掲載したことは軽率だったと言えます。岡口判事は、以前からツイッターで上半身裸の男性の画像を投稿するなど、普通の裁判官ではやらないような投稿を繰り返していました。
型にはまらない、一風変わった裁判官とも言えますが、この岡口判事、法曹界では「超有名人」なのです。岡口判事が書いた「要件事実マニュアル」シリーズは、私たち司法関係者の間ではバイブルになっており、多くの法律家がこのマニュアルを活用しています。
普通の裁判官は、人事権を握る最高裁の人事部に睨まれないように目立たないように振舞っていますから、岡口判事のようにマニュアル本を書いたり、ツイッターをやるというのは、かなり異色の存在と言えます。

「開かれた司法」とは?

確かに、今回のツイッター投稿は軽率だったと思います。
しかし、裁判官が判決に対して論評すること自体は、おかしなこととは思えません。
裁判所は「開かれた司法」を目指すとして、裁判員制度を導入しましたが、それは建前であって、実質的に開かれたものになっているかは甚だ疑問です。「開かれた」と言いながら、裁判員には守秘義務がありますから、依然として法廷が密室化していて、裁判に対する国民の関心が向上しているとは思えません。
確かに、裁判官の本分は法廷で判決を下すことです。しかし、国民から見れば、裁判所は全くの密室ですから、「開かれた」というのであれば、もっと裁判官の自由な発言があっていいと思います。
選挙の時に、最高裁裁判官国民審査が行われますが、バツを付けない限り罷免されませんから、国民の関心はほぼ皆無です。「開かれた司法」を目指すのであれば、もっと、司法に対する国民の関心を高めなくてはなりません。
日本国憲法には「すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される」と明記されています。裁判官ひとりひとりが、誰の指図も受けず、単独で法律と向き合い判決を下すことが保障されているのです。人事と出世ばかりを気にして事なかれ主義を決め込むのではなく、もっと自分の意見を国民に伝えようとする裁判官が増えてもいいのではないでしょうか?それでは次号で!