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【タックル法律講話】不当な占拠、違法な実力行使を許してはいけません
「法治国家」としての毅然とした対応が問われています

2023/09/05

不当な占拠、違法な実力行使を許してはいけません
「法治国家」としての毅然とした対応が問われています


空港利用を実力行使で妨害

成田国際空港会社(NAA)は新滑走路建設に伴う拡張予定地にある反対派の小屋の撤去と土地の明け渡しを求めて、反対派と土地所有者4人を相手に千葉地裁へ提訴しました。
小屋は 「三里塚・芝山連合空港反対同盟熱田派」が保有し、土地は同派の代表世話人らが所有しており、反対派が買収を防ぐために複数人で権利を持ち合う「一坪共有地」の一つ。3本目となる新たな「C滑走路(3500m)」を造って運用する際に必要な、ターミナルとを結ぶ誘導路を整備するために必要な場所にあります。
NAAは、長年にわたって地権者らの合意を取り付けながら拡張予定地の取得を進めてきましが、反対派は強硬に反発し、もはや交渉で解決する見込みがないと判断。民法や土地の共有と補償を巡る判例を踏まえ、訴訟で解決を目指すことにしたのです。提訴を受け、反対派は「裁判という強権的手段で小屋や土地を取り上げることは許されない!」として全面的に争う考えを示しました。
成田闘争は昭和41年(1966)から始まりましたから、もう50年以上も昔のことですが、未だに闘争が続いていることに驚いてしまいます。こうした反対派の行為は空港利用を実力行使で妨害するものであり、いくら土地の所有者であっても「権利の濫用」とみなされます。また不法占拠であれば「不動産侵奪罪」にあたる可能性もあります。
ところが、長年にわたって、国やNAA側も生ぬるい対応を続けてしまい、結果的に空港利用が阻害される状態が継続してしまっているのです。


「法治国家」としてのケジメを

「一坪共有地」に関しては、6年前にも千葉地裁が地権者らに対して賠償金と引き換えに全て県に引き渡すように命じています。しかし、未だに引き渡されておらず、解決していません。
判決にも従わない、こうした不法行為に厳しく対応しないのは大きな問題です。法がきっちりと執行されなければ、やりたい放題です。「実力行使した者勝ち」を許していたら、とんでもないことになります。日本は「法治国家」なのです。
最近では、クルド人が埼玉県川口市で起こした騒動で川口市立医療センターが一時、機能不全に陥りましたが、ほとんどが既に釈放されるなどしています。また、在留資格がなく強制送還の対象となる18歳未満の外国籍の子供に関し、一定の条件を満たせば、法務大臣の裁量で例外的に在留を認める「在留特別許可」(在特)を付与するという政府方針が発表されました。
このような「法治」の例外をなし崩し的に認めてしまっていいのでしょうか?
「人道的配慮」と言えば聞こえはいいですが、そもそも違法行為を見逃していること自体が問題です。
「反権力」「人道的」「政治的」などを理由に大きな声で叫べば、違法でもまかり通ってしまうのであれば、真面目に法律を守っている一般国民が馬鹿を見るだけです。「違法な実力行使は許さない」という法治国家としての毅然とした対応が必要です。
これまでなし崩し的に許してきたツケが回ってきていますね。法治国家としてのケジメをしっかりつけるべきでしょう。それでは次号で!