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【タックル法律講話】「非弁行為」の果てに…退職代行「モームリ」社長逮捕!
提携した悪質弁護士も検挙!
「法の秩序」を破壊する行為は許されない
2026/03/02
「非弁行為」の果てに…退職代行「モームリ」社長逮捕!
提携した悪質弁護士も検挙!
「法の秩序」を破壊する行為は許されない
「非弁行為」とは何か?
2026年2月3日、退職代行サービス最大手「モームリ」を運営する株式会社アルバトロスの社長、谷本慎二容疑者(37)と同社部長の妻が、弁護士法違反(周旋)の疑いで警視庁に逮捕されました。 今回の逮捕劇の核心は、「資格のない者が報酬目的で弁護士を介在させる(周旋)」という行為にあります。
両容疑者は2024年、法的交渉が必要な顧客を特定の提携弁護士に紹介し、その際、1件あたり約1万6,500円を「紹介料」として受け取っていた疑いが持たれています。巧妙なのは、この紹介料を「労働組合の加入金」という名目で処理し、正当な活動を装っていた点です。
今回の事件を理解する上で重要なのが「非弁行為」の概念です。弁護士法では、弁護士資格を持たない者が報酬を得る目的で、訴訟や交渉などの「法律事務」を行うことを厳格に禁じています。「法の秩序」を守るためです。
「法律事務の独占」として、未払い賃金の請求、退職日の調整、有給休暇の消化といった「権利義務に関する交渉」は、本来は弁護士にしか許されない事務です。また、「周旋の禁止」として、自ら交渉を行わなくても、対価を得て特定の弁護士に顧客を仲介する「周旋」も、非弁行為の一種として違法となります。
実態のない労働組合で隠蔽
また、今回の事件では、依頼者を実態のない労働組合に加入させ、その「加入金」という名目で紹介料を受け取っていました。
本来、労働組合には団体交渉権が認められており、退職代行において会社側と交渉を行うことが可能ですが、警察は、この労働組合はモームリの社員が運営する「名目上の労働組合」であった可能性が高いとみて追及しています。つまり、非弁行為を隠蔽するための「隠れ蓑」として労働組合を利用していたという構図です。また、このスキームに加担し紹介を受けていた弁護士3名も、非弁提携の疑いで書類送検されるという事態に発展しています。 悪質ですね。
退職代行サービスは、手軽に会社を辞められるツールとして急速に普及しました。 しかし、形式上は「組合」や「相談」を装っていても、実態が「報酬目的の法的介入」であれば、法はそれを許しません。
今回の摘発は、急成長を続けてきた退職代行業界全体のコンプライアンスを改めて問うものとなりました。徹底的な捜査と再発防止に向けた弁護士会の取組みが必要ですね。それでは次号で!
