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【タックル法律講話】全く盛り上がらなかった福岡市長選挙…。 借金まみれの福岡市をどうするのか? 新市長の気概が問われます!

2010/12/29

全く盛り上がらなかった福岡市長選挙…。

借金まみれの福岡市をどうするのか?
新市長の気概が問われます!


福岡市は借金まみれ!

 現職を含めた八人もの候補者が乱立したものの、全く盛り上がらなかった福岡市長選挙。投票率はわずか四三%で、二人に一人も投票に行っていない、というのが現実です。元アナウンサーの高島宗一郎氏が新市長となりましたが、果たして、福岡市に未来はあるのでしょうか?
 実は、福岡市は借金まみれです。現在、福岡市の借金総額は第三セクター分なども含めると、何と、約二兆五〇〇〇億円!赤ん坊も含めた福岡市民一人当たりの借金は約一七〇万円!政令市としては、大阪市と並んで全国最下位クラスなのです。この原因は、福岡市が推進してきた人工島事業をはじめとするムダな大型開発、地場企業との利権構造にあります。借金まみれであるにもかかわらず、何ら抜本的な対策をとる気もなく、市民の負担は増すばかりです。
 弁護士だって、借金まみれの人が相談に来たら、「まず、現状を教えて下さい。債権者の数は、金額は?」「あなたの収入は?支出は?」「借金ができた原因は?」と事実関係を把握し、「では、まず、削れる出費は削りましょう。そのうえで、こういう債務整理をしましょう。民事再生、破産なども検討しましょう」と、具体的な処方箋を示します。
 政治家も同じことだと思います。ところが、今回の福岡市長選挙では、福岡市の借金まみれに対する具体的な処方箋が争点になったとは言えません。
 今、このような具体的な処方箋を示しているのは、大阪の橋下徹知事と名古屋の河村たかし市長ぐらいではないでしょうか?

金がないなら節約しろ!

 「元気なまちに!」「夢を持とう!」とか「アジアナンバーワン!」などのキャッチフレーズはどうでもいいです。「チェンジ!」「改革!」などももう飽きました。具体的ビジョンと実践がなければ政治家とは言えません。さて、新市長はどうでしょうか?
 普通の人は、お金がなければ、節約をします。福岡市も借金まみれであれば、収入が増えない限りは、節約しなくてはなりません。削れるところを削る、つつましく生きる、ということです。市の職員が多すぎないか?給与が高すぎる?市議会議員が多すぎる?不明朗、無駄な経費が多すぎる?議員報酬はどうなっている?議員年金は?無駄な団体を作ってないか?不透明な随意契約はないか?など…。長引く不況の中、ますます巧妙に税金に群がり、貪ろうとする連中(公務員、企業、政治家)が増えています。まずは、税金に群がる既得権者、利権構造と戦わなくては何も変わらないでしょう。
 「市民から預かった大切なお金、一円も無駄にしないぞ!!」という気概を新市長は持っているか、そして、実践できるか?皆さんと一緒にしばらく見てみたいと思います。それでは、次号で!

ビジネス情報誌「フォーNET」掲載:2010年12月号