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【タックル法律講話】国歌国旗訴訟で最高裁が初判断! 「公務員」としてあたり前のことを何故やらない?

2012/04/02

国歌国旗訴訟で最高裁が初判断!
「公務員」としてあたり前のことを何故やらない?


慎重な判断をすれば免職も可能

一九九九年に国旗国歌法が成立して以降、教育現場では「日の丸・君が代」をめぐって、起立しない教職員に対し、職務命令、処分、訴訟という不毛な流れが繰り返されています。
そんな中、先日、最高裁判決が出ましたね。東京教育委員会から処分を受けた教職員ら約一七〇人が処分の取消と損害賠償を求めていた裁判で、最高裁は、「戒告までは懲戒者の裁量の範囲内だが、減給・停職は事案の性質を踏まえた慎重な判断が必要」として、減給・停職については「処分が重過ぎる」ということで、教職員側の主張を受け入れて取消を認めてしまいました。
教職員側は、「こちらの主張が認められた!勝利だ!」と騒いでいますが、この判決は、一方で、「事案の性質を踏まえた慎重な判断が必要」と判示しており、事案の性質という点をクリアすれば減給・停職も可能、ということなのです。
橋下氏率いる「大阪維新の会」は、「職務命令違反三回で免職」とする教育基本条例の制定を目指していますが、むしろ、今回の判決で、命令違反後の指導、研修を徹底し、戒告、減俸、停職などの段階を慎重に積み重ねていくのであれば、最終的には免職も可能、という道を開いたとも言えます。

思想信条ではなく、「公務員」としての問題

しかし、それにしても、馬鹿馬鹿しい裁判です。
憲法で定められた象徴天皇をいただく日本国の象徴として国旗・国歌があるのですから、起立して敬意を表することに何の問題があるのでしょうか?
「日の丸・君が代は侵略戦争の象徴だから敬意を払いたくない!」という信念があるというのであれば、何も公務員になってもらわなくてもいいのです。
そもそも、この問題は、思想・信条をどうこうするというものではなく、「公務員としてやるべきことをやって下さい」というだけの話なのです。しかし、日教組などの左翼勢力の圧力で、現場は混乱し、校長先生も毅然とした対応ができずに苦悶しています。彼らは、起立を拒んだり、国旗を引きずり降ろすなどということを左翼の政治活動としてやっているだけなのです。
そういう人間が子どもを教えるということ自体がおかしなことです。もし、子どもに教えたいのであれば、そういう方針の私立学校で教鞭をとるか、自分で私塾を開いて教えればいいのです。公務員として国民の税金を食みながら、一方では、「国民の総意」に基づく象徴天皇を否定するなど、まともな神経では考えられないことです。
国旗や国歌を大切にするのは国民の素養であり、子供たちにきちんと教えなければなりません。大阪の条例の行方が注目されますね。
それでは次号で!

掲載:2012年2月号