講演会等の情報

「人権とは何か?」福岡県立山門高校講演 2018/04/26

【講演のご報告】
4月26日,福岡県立山門高校の人権教育(法教育・主権者教育)において,同校1年生を対象に,堀内恭彦弁護士が「人権とは何か?」のテーマで講演を行いました。
「人権」「差別」などの抽象的な言葉はその具体的な中身をしっかり考えること,何でもかんでも「人権侵害だ!」「差別だ!」という論調には注意をすること,国民には権利があれば義務もあること,テレビやマスコミなどの情報には誰のどのような意図があるのかを見極めること,などをお話しさせていただきました。
山門高校の生徒の皆さんは,とても元気で礼儀正しく,はつらつとしており,清々しい気持ちになりました。これから3年間,素晴らしい高校生活を送られることを心よりお祈り申し上げます。ありがとうございました。

【講演内容】「人権」とは何か?

第1 「憲法」とは何か?
1 「憲法」には,何が書かれているのか?
2 「憲法」は,誰が,誰に対して,「守れ!」と命じているのか?

第2 「人権」とは何か?
1 「人権」(基本的人権)とは何か?
2 「人権侵害」は,具体的に,どのような場面で問題になるのか?
3 「人権侵害」があった場合,どう対応するのか?

第3 「人格権」とは何か?
1 「人格権」とは何か?
2 「人格権侵害」とは,具体的に,どのような場面で問題になるのか?
3 「人格権侵害」があった場合,どう対応するのか?民法は?刑法は?

第4 「国民の義務」とは何か?
1 教育を受けさせる義務(第26条2項)
2 勤労の義務(第27条)
3 納税の義務(第30条)
4 その他の「義務」は,ないのか? ~国を守る義務は?

第5 日々の生活で気を付けたいこと
1 「レッテル貼り」ではなく,言葉の中身を具体的に考える。
 ⑴ 「差別だ!」 ~「区別」との違いは?
 ⑵ 「人権侵害だ!」
2 誰が,どういう意図で,「情報」を発信しているのか?を考える。~新聞,テレビ,ネット,など。
 ⑴ 「一次情報」と「二次情報」を区別する。
 ⑵ 一次情報=自分自身が実際に体験して手に入れた情報(目,耳,鼻,口,皮膚の五感で感じたもの)
 ⑶ 二次情報=別の目的のために既に収集されていて、誰かが保管している情報
 【例】本,新聞,テレビ,ネット,噂話し
3 多角的視野を持つ。自分の頭で考える。