講演会等の情報

「暴力団・反社会的勢力の実態と対策」暴力追放東区民大会 2019/07/05

【講演のご報告】
7月5日,暴力追放東区民大会(千早なみきスクエア)において,堀内恭彦弁護士が「暴力団・反社会的勢力の実態と対策」のテーマで講演を行いました。
約300名の皆様にご清聴いただき,誠にありがとうございました。
皆様の今後の暴排活動の一助となりましたら幸いです。

【講演内容】

第1 はじめに
1 民事介入暴力とは何か? ~民事に名を借りた,ユスリ,タカリ
2 刑事的な「落とし前」と民事的な「落とし前」

第2 暴力団の現状
1 平成4 年,暴力団対策法が成立
2 山口組,稲川会,住吉会のビック3(全体の約8割)
   ~山口組分裂の衝撃!
3 最近の暴力団の特徴 ~「マフィア化」と「ヤクザマネー」
  ✻画期的な「K会に対する上納金の脱税摘発」!

第3 民暴を取り扱う弁護士の仕事
1 具体的な事件への対応,被害者救済が中心となる
  ヤミ金・暴力金融への対応,クレーマー・不当要求の排除,暴力団事務所の撤去,組長訴訟,など
2 暴排条例の広がり,暴排条項の活用
   ~ゴルフ場,金融機関からの暴排など
3 暴力団からの離脱,社会復帰の支援

第4 新しい捜査手法の必要性
1 一番怖いのは,警察に捕まること
2 外国のマフィア対策法は?
3 「司法取引・刑事免責」「おとり捜査」「通信傍受の緩和」の導入
4 法律を作るのは国会。国会議員を選ぶのは私たち。声を届ける。

第5 現在の民事的手続の限界
1 暴力団事務所の撤去訴訟
  ~今の法律だけでは根本的解決は難しい!
2 組長に対する損害賠償請求訴訟(組長訴訟)
  ~判決が出ても,お金が回収できないケースがある!

第6 新しい法律の制定
1 国や行政が被害者に代わって訴訟を起こし救済できる制度
  ~暴力団相手に裁判を起こすのは怖い,精神的負担も大きい。
2 違法収益に対する没収,課税制度
3 暴力団の非合法化

第7 暴力団と「闘う」とは?
1 われわれ市民は「丸腰」。弱い。怖い。
2 静かに,強い意志を持って,皆で広げていくことが大切。
3 人間一人ひとりは,とても弱い存在 = 性弱説
   ~弱いからこそ,連携を!
    家族,社員,地域を守るために。